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 素粒子物理の新しい研究センターがスタートします。
 -先端素粒子物理研究センター(Research Center for Advanced Particle Physics)
 の設置について-
平成24年9月21日(金)
 九州大学では、平成23年度、理学研究院に素粒子実験研究室を創設し、さらに平成24年度には大学改革活性化制度による「素粒子原子核研究特区」を創設することで、ビッグサイエンスの推進を図ってきました。LHC実験でヒッグス粒子とみられる新粒子が発見され、次世代加速器計画として国際リニアコライダーが注目を浴びるなか、九州大学に素粒子物理学の国際的な研究・教育拠点を形成するため、学内共同教育研究施設として先端素粒子物理研究センターを開設します。10月1日に開所式を行います。
背景
 九州大学では、平成23年度、理学研究院に素粒子実験研究室を創設し、さらに平成24年度には大学改革活性化制度による「素粒子原子核研究特区」を創設することで、ビッグサイエンスの推進を図ってきました。今年2月から、九州大学はCERN研究所で行われているLHC/アトラス実験の参加研究機関となり、7月4日に発表され世界的ニュースとなった「ヒッグス粒子とみられる新粒子の発見」に貢献できました。また、次のプロジェクトとして日本への誘致が期待される次世代加速器・国際リニアコライダー(ILC)計画では、脊振山地がその建設候補地であることから、学問的貢献はもとより、地質調査の遂行や学術研究都市構想の策定でも中心的役割を果たしています。
内容
 九州大学に素粒子物理学の国際的な研究・教育拠点を形成するため、先端素粒子物理研究センターを開設します。本センターは理学研究院を母体としますが、今後の活動はその枠を超えて大学全体で対応する必要があるため、学内共同教育研究施設とします。本センターには以下の3部門を設置します。
部門 職務内容
テラスケール物理実験部門 素粒子物理の実験的研究。当面はLHC加速器でのアトラス実験に参加し、測定器の運転・データ収集と物理解析を行います。
次世代加速器実験推進部門 次世代加速器実験を推進するため、物理研究・測定器開発や建設候補地の地質調査、学術研究都市構想の検討等を行います。
テラスケール物理理論部門 素粒子物理の理論的研究。実験部門と協力して標準理論を超える新しい理論・モデルの構築を行います。
効果
1. 大型国際共同実験の中で目に見える成果を出すには、優れた人材を集めて量的にも充実した研究チ ームを作ることが必要です。本センター設置により、理学研究院の枠を超えて研究組織を強化できます。
2. 現在、九州大学から2名の研究者がCERN研究所に常駐し、アトラス実験で活躍しています。研究組織の強化により、これからのヒッグス粒子の研究や、更なるノーベル賞級の発見に大きく貢献できます。
3. ILC計画のための地質調査、学術研究都市構想について、地元自治体、経済界とともに、大学全体で取り組みます。本センターが中心となって進めていくことで、誘致できる環境が整います。
4. 最先端加速器による素粒子研究は、知の最前線を開拓するだけでなく、技術革新の牽引役としての波及効果も期待できます。もしILC国際研究所を脊振山地に誘致できれば、その効果は計り知れません。誘致できない場合でも、アジアにおける素粒子物理の中核拠点として大きな学問的成果を生み出します。
5. 大規模国際共同実験を通じて双方向の国際交流が盛んになり、外国人教員や留学生の増加、国際的に通用する人材の育成等、九州大学の国際化に貢献できます。
今後の展開
 センターの設置は、日本の基幹総合大学である九州大学が、基礎科学(物理学)の最先端領域で起こっている大転換を的確に見極めた上で、世界に対して大きな役割を担おうというものです。まだ小さな組織ですが、これを核として研究成果をあげながら増強を図り、素粒子物理の真の国際的教育研究拠点へ成長させていきます。
 なお、本センターの時限は5か年半(平成24年10月1日〜平成30年3月31日)です。開所式を10月1日16:00から理学部大会議室で開催します。
関連先リンク
 ・素粒子実験研究室
 ・素粒子物理の新しい研究センターがスタートします。
  (九州大学HPプレスリリース)
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