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研究の紹介

数学とはいったい何だろう?

1749年にオイラーが書いたゼータ関数の論文(九州大学蔵)

 夜空の星の輝きにこころをときめかせ、星の数を指し数えたことのある皆さんも多いでしょう。うまく数えられなくて、無数にあるなぁと思ったに違いありません。ところで、2、3、5、7、11、...のような素数と呼ばれる数は数の素です。皆さんが知っているとおり、すべての自然数は素数の積に分解できるからです。そしてこのことは、現代のセキュリティを支える暗号理論の基礎となっています。掛け算は簡単なのに因数分解は難しいという事実が、暗号をつくるのに都合が良いのです。

 はるか昔、2500年前頃のギリシアでのこと、無数に見える浜辺の砂や星たちのように、この素数たちがどれほどあるのだろうと問題にした人々がいました。今のイタリア南部のクロトン市にあったピタゴラス学校での話です。そして彼らは素数が無限に存在することを示して見せたのです。おそらく、役立つからという理由での探求ではなかったでしょう。しかし振り返ってみれば、その後もつづく素数の謎の解明は、社会に役立つ研究の先駆けだったのです。これは数学という学問の本質を表しています。

マンデルブローの集合

 数学は厳密な論理に裏打ちされています。そのことが、発見された定理に永遠の命を与えるのです。ひとたび証明された発見は、時を経ても修正を要することはありません。もちろん、解明が望まれている問題があるのは他の先端科学と同じです。一方、いったい何に役立つのか誰も将来の予測などできないものの、数学者ならば魅力を感じる問題がいくつもあります。そんななか、今日では、整数や図形の秘密を探る伝統的な研究とともに、物理学の基礎付け、情報・統計科学、数理ファイナンスにいたる、じつに多様な研究がなされるようになりました。また、大学院生をはじめ、若い人でも、世界に光る一級の発見をすることがあります。これも数学研究の特徴的な点です。

 九大数学科は約70名の数学者を教員に擁し、きわめて活発な研究活動を行っているところです。テーマは古典に発する基礎理論から最先端の応用研究にまでわたり、幅が広いのも自慢です。

 君たちの青春を、こんな数学の勉強や研究にかけてみませんか。そして、将来、解決が待たれている数理的な問題に挑戦してみようでありませんか。